べたれば

better late than never→略してべたれば。5年間引きこもった末にようやく社会復帰した発達障害(ADHD)持ち。「遅くても何もやらないよりマシ」をモットーに、社会復帰までの経緯や興味関心、今考えていることなどを書いていきます。

村上春樹は変態なんだと思う

僕は村上春樹が好きだ。

とても好きだ。

どれくらい好きかというと、えーっとね、うーんとね、す、すごーく好きだ。

キリンさんが好きだけど、でもゾウさんの方がもーっと好きってくらい好きだ。(いい例えが思いつかん)

 

本を読むことが好きになったきっかけも彼の小説を読むようになってからだ。

この三十余年の人生で何冊の本を読んだかはわからないけれど、数はそんなに多くはない。

100冊どころか50冊も読んでいないかも知れない。

でも本が好きだし、本を読んでいる間に流れている時間のスピードが好きだ。

とてもゆっくりと流れるそのスピードが。

人は好きなことをしていると時間の流れが早く感じるというが、こと読書に関しては僕は全くの逆だ。

本を読んでいるときはとても時間が経つのが遅い。

でも、退屈だとは思わないし(もちろん本の内容にもよるけれど)、読書ができることに対する事実、そしてその時間をとても愛おしく思う。

 

僕はとてつもないスロウリーダーで、文庫本1冊読み終わるのにひと月かかることなんてザラだ。

そして途中で時間がないとか飽きたとか何かに言い訳をつけて投げ出すこともある。

それでも、村上春樹の本は一度読み出したら最後まで読み終えることができる。

なぜだろうか。

 

単純に面白いからっていうのもある。

あとは文体に押しつけがましさがないところが好きだ。

何に対しても中立であろうというその姿勢が。

多分これは村上春樹本人が持つパーソナリティがそうなんだろう。

それは彼のエッセイなどを読んでいても、ところどころに垣間見ることができる。

自分の意見を述べる場合にも、まずその反対に位置している意見に対しても尊重をしようという姿勢が見える。

その上で自分の意見を述べている。

だからはっきりとしない回りくどい言い方に見えても、妙に説得力のある文章が生み出されている。

 

さて、ここからが本題。(前置き長かったね。すません。)

※多少のネタバレを含みます。あと、記憶を頼りに本文や話の流れを引用するので間違っている可能性も大いにあります。あしからず。

 

村上春樹って変態でしょって思うの。

連日話に挙がっている「騎士団長殺し」なんだけれども、今日読んだところは主人公の「私」(36)と女子中学生まりえ(12?13?忘れたけど、とにかく中一)の会話シーン。

ことの成り行きで、「私」はまりえの肖像画を描くことになった。

肖像画を描くにあたって彼女といろいろと会話をするわけだ。

 

まりえは自身の胸が大きくならないことに対して悩んでいるようだった。

いつになれば自分の胸が成長するのか。また、他の女子たちの乳首の大きさはどうなのか。

そんなようなことを「私」に話すのだ。

そこで「私」は「僕だって君くらいの歳の時には自分のおちんちんの形が変じゃないかとか考えたものだよ。だから胸や乳首の大きさで悩むのもごく自然なことなんじゃないかな。」みたいなことを言ってまりえを慰めるのである。

 

いやいや、36歳のおっさんが中学1年生に胸の膨らみとか乳首の大きさとか、自分のおちんちんの形について語り合うことがこの世にあるわけがないだろうと(笑)

事案待ったなし!

こういうことを平然と何食わぬ顔で書けてしまう、そこにシビれる憧れるゥッ!

いや、実際は鼻の下伸ばしながら書いたかも知れんしどうかは知らんけどね、でも普通ありえないでしょ。でも、面白いから読んじゃう。

 

そして村上春樹と言えばセックスだ。

あるいは、セックスと言えば村上春樹と言っても過言ではないかもしれない。

それくらい彼の作品には必ずと言っていいほどセックスシーンが登場する。

とりあえず主人公を射精へと導く存在が必ず出てくる。

ただその描写は官能的というよりかは、どちらかというと淡白で、物語の中に存在する事実を淡々と書き綴っているだけのようにも見える。しかし、不思議なのはそれでいて生々しさも孕んでいる。

僕はそんな彼の書くセックスシーンを読んで勃起する。恥ずかしながら。

恐らくそこに存在している、ある種の生々しさが僕の想像力を掻き立てそれが海綿体へと流れ込み勃起へと導くのだろうと思う。

淡白なのに生々しさがあるのはセックスシーンに限った話じゃないんだけどね。

 

冒頭で押しつけがましさがないと書いたけれども、彼の文体はどこかリズミカルというか自然に読み流しているだけでスッと体内に溶け込んでくるような滑らかさがある。

それこそジャズを聞き流しているような感覚。

それがとてつもなく心地よい。

余計なことを考えずに読める。

最近精神的に余裕が少しだけ生まれてきたのはそのお陰もあるのかもしれない。

彼の作品に触れているときはほとんど余計なことを考えずに没頭できている。

だから脳が休めている。そんな気がする。

行き帰りの電車の中でも、本を読んでいないとあれこれと余計なことを考えてしまう。

スマホをいじったりしていろんな情報が目に飛び込んでくる。そして脳が混乱する。

 

本が僕の心に穏やかさを与えてくれるような気がする。

あるいは心に余裕が生まれたからそう感じられるのか、卵が先か鶏が先かはわからんけど。

 

とにかく、読書量が最近増えて以来、気持ちの浮き沈みの振れ幅がコンプレスされてきたので、これからも暇さえあれば本はどんどん読みたいと思う。

彼が生きている間に一度でいいから会って一緒にお酒が飲めないものだろうか。

わりと真剣に僕の夢の一つだ。おこがましいことこの上ないけれど。

 

ということで、騎士団長殺し面白いよ。まだ読み終わってないけど。 

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編

 

 

 女子中学生とおっぱいとか乳首とかおちんちんの話するのはこっちね↓

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編

 

 

村上春樹の人となりを知りたければ読んで損はない↓

職業としての小説家 (新潮文庫)

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